この公園は、平成17年(2005年)1月1日に秦野市制施行50周年を迎えた記念として整備しました。
市街地に残る貴重な水辺を保全し、地域の人々に憩いと潤いを与える、湧水と桜のある公園です。水辺と桜が四季折々の姿を織りなし、一年を通して散策を楽しむことができます。
桜と名水をコンセプトとした公園の基本構想は、建築家の安藤忠雄氏によるものです。
当初は水田に囲まれた湧水地でしたが、昭和2年(1927年)に水泳プールとして池の形状に造成されました。しかし、湧水で水温が低いため10年ほどで水泳プールは廃業され、その後昭和36年(1961年)から養魚場と釣堀として営業されてきました。
その昔、この沼に人の話し声や歌声を聞くのが好きな龍が住んでいました。ある晩、村娘の歌声に聞き惚れている姿を娘に見られてしまい、驚き怒った龍は娘を背中に乗せて沼の底に姿を隠してしまったのです。
娘が沈んで数日後、青空がにわかに曇り、ものすごい稲妻とともに大雨が降り続き、ついには岸辺の草も木も水の中に消え、とうとう沼の水は丘を超え、室川へと流れ込みました。ものすごい雷が落ち、大きな水音とともにあの娘を背中に乗せた龍が水面から現れ、室川の方へ下っていったそうです。(龍が下っていく時にその尾がふれたところが、今の尾尻だと云われています。)