
明治39年創業。130 年近い歴史を有する岡谷商店街の中で最も古くからご商売を営んでこられたフキドウさん。中央通商店街が開通したのが明治38年ですから商店街の歴史はフキドウさんの歴史そのもの。当時の平野村は養蚕業から精密機械工業へ続く近代化で潤い、村から一気に岡谷市へと格上げされた全国でも珍しい自治体。現在の店主さんは4代目で、元々の屋号は「富貴堂」。岡谷の養蚕業は多くの女工さんに支えられていたことはよく知られています。市の人口の半数以上が女性であった時代もあるようです。まさに岡谷は「働く女性の街」。しかし、忙しさの中にも美しさを求める女性のニーズに応え、時計関連部
品の商いに加え、口紅などを取り扱うようになったのが今のフキドウさんの始まり。フキドウさんは岡谷の女性の美の心の拠り所であったことでしょう。「お化粧は大人になるためのステップ」というは奥様の言葉。
さて、フェミニンで美しい店内を見渡すと、奥のスキンケアコーナーの上壁に、怪しげに並ぶ3つのモニターが目を引きます。ご主人曰く、かつてここに、綺麗な海とイルカの映像コンテンツを流していたそうです。黒い3つのモニターの奥に今でもイルカはいるのでしょうか。お化粧とは「化ける」こと。フェミニンな
空間に潜む、そんなミステリアスな雰囲気こそが、この「作品」の魅力でしょうか。展示期間中、もしかしたら時代を越えて幻のイルカが映るかもしれません。(素材:ディスプレイモニター、映像)
10:00~19:30
水曜日