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スポット情報

名畑神社
狐の嫁入り

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©となみ衛星通信テレビ

昔、小矢部市の藪波と東蟹谷地区の境を流れる渋江川の土手には、ススキやクズが生い茂り、天気の良い日にはタヌキやキツネが山から下りてきて遊ぶような、のどかな場所でした。

ある秋の日の午後、一人の村人が川の近くで野良仕事をしていました。ふと川の上流に目をやると、見慣れない二人の女性が足早に歩いているのが見えました。一人は大きな荷物を背負った年老いた女性で、もう一人は小さな包みを大切そうに抱えた若い娘でした。村人が「どこへ行くのだろう」と眺めていると、二人は橋のたもとで立ち止まりました。

すると突然、空が暗くなり、黒い雲が二人を包み込みました。老いた女性は娘を先に行かせ、急いで橋を渡っていきましたが、その直後に辺りは真っ暗になり、大粒の雨が降り出しました。村人は慌てて近くの小屋に逃げ込みました。

しばらくすると雨は小降りになり、雲の合間から日が差し始めました。村人が「さっきの二人は濡れてしまったのではないか」と心配して向こう岸を眺めると、まだ向こう岸では雨が強く降っているようでした。

ところが不思議なことに、そこには提灯の明かりのようなものがぼんやりと浮かんで見えました。その明かりは次々と増えていき、列をなして川下から川上へと進んでいくではありませんか。村人は夢ではないかと自分の頬をつねりましたが、確かに痛みがあり、現実の光景でした。

やがて雨が上がると、その提灯の行列はすっかり消えてしまいました。村人は「あれはきっと狐の嫁入りだったに違いない」と確信し、里の人々にこの不思議な出来事を語り聞かせました。

それ以来、この地域では晴れているのに雨が降る「天気雨」の日を、「狐の嫁入り」と呼ぶようになったと言い伝えられています。

住所・スポット情報

住所 : 〒932-0131 富山県小矢部市名畑5301
専用駐車場はありません(住民の方々のご迷惑にならない様注意しながら周辺に停車してください)